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さう日和。

ファニーフェイスなオナゴ。ジャニーズ中心生活。

福田くんってさ。【13】

ジャニーズ 妄想 長編

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タクシーの中で福田くんは何も話さなかった。

ただ、私の手を握って
窓の外の流れる景色を眺めているだけ。


だからって私からも話しかけないから
タクシーの中はひたすらに沈黙が流れる。


『……』

『……』


でも、その沈黙が嫌じゃない。


揺れる車も、タイヤが道路に転がる音も
妙に心地よくて
なんだか2人だけでどこか別のところに
行けたみたいな気になった。

だから握っていた私の手に
指を絡めてきた彼の手を
何のためらいもなく強く握り返した。

横に座る福田くんを
こっそり盗み見するけど、
やっぱり彼は変わらず窓に顔を向けていて
その横顔がやけにカッコよく見えた。



『着きました』


沈黙だった車内で
タクシーの運ちゃんの声が響く。

福田くんがタクシーの運ちゃんにお金を払う。


ありがとう、とか
私も払うよ、とか

言うべきなんだろうけど
ボーッとした頭でそれを眺めていた。


お金を払った福田くんは、
先にタクシーから降りて
私に手を差し出してくる。

言葉はないけど、
おいでって言われてる気がして
その手を取りながらタクシーを降りた。


フワフワした感覚のまま、
福田くんはまた指を絡ませて私の手を握った。

足を怪我した私を気遣って
ゆっくり歩いてくれる福田くん。

彼が向かう先に、
幻想的なライトが光る建物が見えた瞬間
小さく緊張が走った。


『……あ、…』


思わず出た私の声は聞こえなかったのか、
福田くんは私の手を握ったまま
その建物の中に入って行く。


福田くんに手を取られながら、
頭の隅でダメだって思った。

こんなことしちゃ、ダメだって。


ちょっとだけ抵抗してみたけど、
でも心のどこかで
力強く私の腕を引っ張る福田くんに
少し期待していた。


手、離さないでって思ってた。





私の手を引く力強い腕も

パネルのボタンを押す指も

部屋に向かって歩いていく背中も


全部カッコよくて、
全部好きだと思った。


彼女がいるとか、

なのになんでこんなところに
私を連れてきたのかとか、

本当に思うことはたくさんあるけど
そんなのはもうどうでもよかった。


ただ、福田くんのことが好きで、


目の前にいる福田くんのことで
頭がいっぱいだった。






福田くんは部屋に入ったと同時に
私の肩を掴んで壁に押し付けた。


うつむいたままの私に伸びてきた
福田くんの手が、頬から顎に滑る。

顎を掴んだその手は私の顔を上を向かせて
そのまま唇を塞がれた。


『……ん、…』


目を閉じるのを忘れた私の視線の端で
福田くんが部屋の内鍵を閉めたのが見えた。


着崩れた浴衣から覗く
私の足の間に膝を入れた福田くんと
壁に挟まれて完全に逃げ場を無くされる。


私の肩を壁に押し付ける手に力が増して、
もっと強く唇を押し付けてくるから胸が苦しくなって
福田くんのワイシャツをきゅっと握った。


それに気づいた福田くんが、
ワイシャツを握る私の手を掴んで
自分の背中へと回させる。


角度を変えながら何回も
噛み付くようにキスしてくる
福田くんについて行けなくて
背中に回した腕に力を入れた。


息苦しさに息を吸い込もうと
口を開くと、福田くんはその中に
強引に舌を入れてきた。


『…んっ、…ッ…』


絶対私が苦しがってるって分かってるのに、
福田くんはたまに唇を少しだけ離すだけで、

またすぐにキスをして舌を入れてくるから
窒息しないように一生懸命鼻で息をした。


右手で顎を掴んで、
左手で肩を壁に押し付けていた
福田くんの手はいつの間にか
後頭部と腰に回っていて

足に力が入らなくて立てなくなった私を
キツく抱きしめながら支えてくれていた。


息苦しくても、脚に力が入らなくても、

福田くんからのキスに
気がつけば自分からも舌を絡めて応えていた。


どのくらいそうしていたのか、
もうどっちものなのか分からないくらいに
重なっていた唇がゆっくりと離された。


間に引く銀色の糸。


解放された私は
ゼェゼェと息をしながら
福田くんの肩におでこを付けて項垂れた。


福田くんの背中に腕を回してしがみついて
息を切らす私の頭をポンポンする福田くんは
少しだけ息を吸ったくらいで全然余裕そう。


『…苦しかった?』


福田くんの問いかけに
声を出さない代わりに小さくゆっくり頷くと


『…こっち』


と私の腕を引っ張って
ベッドに座らせた。


ベッドに座って目の前に立つ福田くんを見上げると、
彼はまた私の顎を掴んだ。

ベッドに片膝つきながら
キスを降らせてくる福田くんは

私に息苦しいほどのキスをしながら
不器用に浴衣の帯を外した。


ほどけた帯をベッドの下に投げると、
そのまま私の肩を押してベッドに優しく押し倒す。


ベッドに沈んだ私の上に乗ってきた
福田くんの体はとても重くてとても熱かった。

その重さに、男の子なんだなぁ…
なんて思った。


私の首筋に顔を埋める彼から汗の匂いがする。


『ふく…っ、あ…』


首筋に顔を埋める福田くんの
天パが頬に当たって痒いから

呼びかけようとした瞬間に
前が開いた浴衣に手を入れて
ブラの上から胸の膨らみを包む
彼の大きな手に思わず声が出た。


恥ずかしさに慌てて口を押さえる。


福田くんは首筋に顔を埋めたまま
私を鼻で小さく笑うと、
私の背中に手を回してブラのホックを外した。


胸の締め付けがなくなって
思わず腕で身を隠した私の口から出る


『…や、だ……』


小さな拒絶。


ピクンと反応して顔を上げる福田くん。

私に向けられる彼の視線には
どこか不安が伺えて、


『…で、電気…』


慌ててそう口にした。


福田くんが嫌なんじゃなくて…

部屋に入った時から
ベッドのすぐ近くにある
スタンドライトだけが付いていて、
それがずっと気になっていた。

明るいと全部見えちゃうから
それが恥ずかしい。


その言葉に安心したように見えた福田くんは
私に触れるだけのキスをすると
スタンドライトを消してくれた。

部屋に入る光は月明かりだけ。


私の髪を優しくなでた福田くんは
ネクタイを外してワイシャツを脱いだ。


目の前に現れた福田くんの素肌。

細身かと思っていた福田くんの身体は
意外にもおっきくて、
程よく筋肉がついていて、


……死ぬほどカッコいい。


そのカッコよさにトロンとした顔で
下から彼を眺める私の胸元から
ブラが優しく引き抜かれた。


福田くんが私の
唇、頬、瞼、おでこ、首筋、鎖骨、
色んなところにキスを落とす。


汗ばむ福田くんの肌と私の肌が重なる。


いつの間にか浴衣も下着も
全部脱がされていた。

福田くんに触れられるたびに小さく漏れる声を
必死におさえる。


触れられた場所が熱い。



目の前で息を切らす福田くんの左耳に
ピアスホールがあるのを見つけた。

手を伸ばしてその耳に触れると
福田くんが吐息交じりに


『…なに?』


って聞いてきて、
私の手に自分の手を添えた。


『…みみ…』


に、ピアスあけてたんだね

って聞こうとしたのに聞けなかった。


なに?って聞いたくせに
私の言葉を無視した福田くんが
私の左耳を甘噛みしてきたから
身体が反応して声が出せなかった。


『…耳…好きなの?』


違うけど。

別に特別好きなわけじゃないし
福田くんのピアスホールが気になったから
耳って言っただけだけど、

福田くんがこんなに優しく触れてくれるなら
好きかもしれない…とか思った。


身も心も福田くんに溺れた。


身体のあちこち福田くんに触られて
何度も何度もキスをして

もう声を抑えることも忘れていた。


私の太ももを掴まえた福田くんが、
目の前で優しくゆっくりと微笑んだ。

あの大好きな、
目尻しわしわにしたタレ眉の笑った顔。


その笑顔に顔が緩んで
私も息を切らしながら彼に笑顔を向けた。


『…いい?』


耳元で甘く囁く彼の言葉に


コクリ、と頷く私は
この世で1番幸せ者なんじゃないかと思った。


たとえ福田くんに彼女がいても、
こんなに優しく好きな人に触れてもらえるなら


この世で1番幸せ者なんじゃないかと思った。



『……ッ…、』


…痛い。

初めてじゃないけど
押し寄せるその痛みに体に力が入る。

目を瞑って耐えていると、
まぶたにキスが落ちてきた。


うっすらと開けた目線の先には
余裕なさそうに眉間にシワを寄せる福田くんがいて


『…力、抜いて…』


苦しそうにそう言うんだけど、
声とは裏腹に優しく手を握ってくれたから
安心して全てを福田くんに委ねた。


福田くんの律動を感じながら
目の前にある彼の頬に手を添えた。

手に絡みついてくる汗と
天パの髪の毛が妙に艶っぽくて
もっと彼を愛しく思った。




ピタリと動きが止まった福田くんが
大きく息を吐きながらドサッと私の横に倒れてきた。

ベッドに顔を埋めながら
息を整える福田くんの頭をぎゅっと抱きしめる。



私の腕の中に福田くんがいる…


そう思うと胸が詰まって涙がこぼれた。

彼のクルクルの髪の毛に涙が吸い込まれていく。


『…何泣いてんの?』


そう聞かれても、

首を横に振ることしかできなくて
彼の頭を抱きしめる腕に力を入れた。



もう泣かないって決めてたのに、
涙が止まらなかった。


福田くんの声に、温もりに、
涙が止まらなかった。





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