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さう日和。

ファニーフェイスなオナゴ。ジャニーズ中心生活。

不器用なアイツ。【3】


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『いらっしゃいませー!
あ、今日も来てくれたんですか!?』


今日はマツと。
一昨日は辰巳とコッシーと。


その前は同期の男何人かと。

その前の前は…誰かと。

その前の前の前は…忘れた。



結構来てる。

結構来てるのに…


『今日も○○さん休みなんすよぉ…』


ビックリするくらいに引きが悪い。


『でも俺はいますよ!!!』

『ウン。毎回いるね。』

『今日個室空いてなくて
テーブル席でもいいっすか?』

『全然いいよー。お酒飲めれば。』

『じゃあ生といぶりがっこっすね!』


案内しながら
そう言う若い男の子に


『至急ね(笑)』


と、答える。



始めのうちは行くお店が決まらなくて
とりあえず俺の知ってるお店…って感じで
このお店に来てた。

まぁ、いたらいいなーくらいの
気持ちで来ていたんだけど、

ここまでいないと、
ちょっとムキになってくるわけで


『○○さんのシフト教えますか?』

『いや、いい』

『いいんですか!?』

『なんか意味なく悔しいから』

『福ちゃんさんの基準分からないっすよう(笑)』


彼女と1番仲良いらしい
後輩の男の子と仲良くなり始める始末。


『今日は夜までオフィスワークの
バイトって言ってましたよ、○○さん。』


口が軽いのかなんなのか
彼女の情報をめっちゃ教えてくれる後輩くん。


『バイト3個掛け持ちって本当大変そうだね』


マツがおしぼりで手を拭きながら
ぼそりと呟くと


『いやいや、あの人一時期4個掛け持ち
してたんですよう!4個ですよ!4個!!
俺はもうあの人はロボットか何かなのかと
思いましたわ。働くロボット!
いつ寝てんだよって話ですよ本当!』


その話に唖然とする。

バイト4個って頭こんがらがりそう…


案内したあとに、すぐビールと
お通しを持ってきてくれた後輩くんが
テーブルから離れて、

マツと話し込んでいると


『○○ちゃん呼んでくれる?』


彼女の名前を呼ぶ声と、


『…いないっす』


めっちゃ低い後輩くんの声が聞こえた。


…へ?


顔を見合わせる俺とマツ。


『またまた〜嘘ついてない〜?』

『なんで嘘つく必要あるんすか』

『○○ちゃん今度いつ出勤?』

『いつでしょうね』

『○○ちゃん可愛いよね』

『そうですね』


少し離れた席で繰り広げられる会話に
何も言わなくても2人とも耳をすませた。


『○○ちゃんって好きな食べ物とかあるのかな?』

『さぁ』

『どこに住んでるのかな?』

『さぁ』

『彼氏いるのかな?』

『さぁ』


後輩くんの俺らに対する態度との
違いもビックリしたけど…


ちょっと身を前に乗り出して
声の聞こえる方を見る。


少し離れたテーブルに
金髪の髪に室内なのにサングラスを掛けた、
なんか威圧的な男がいた。



なんだあいつ。

あの金髪のサングラス。


なんかどっかで見たことあるよーな
全然見たことないよーな。


『○○ちゃんって福ちゃんの子だよね?』


…俺の子じゃないけど、

マツの言葉のニュアンス的に
言いたいことは分かったから


『多分ね』


って答える。


『あの人○○ちゃんに会いに
このお店来てるのかな?』

『っぽいね』

『常連さんなのかな』

『っぽいね』


金髪サングラスと話が終わった
後輩くんが目の前を通り過ぎようとしたから
まだ半分残ってるビールを
無理やり流し込んで、
追加注文する名目で話しかける。


『注文いいかーい?』

『へい、福ちゃんさん!』

『ビールおかわり。あとあの人誰?』


俺の問いかけに一瞬キョトンとした
後輩くんだったけど、


『あぁ、シャアの事っすか?』


すぐに話を理解したらしい。
でもシャアってなんだ?


『…シャア?』

『金髪でサングラスで、
昔は赤いジャケット着てたんで
そう呼んでるんですよ。』

『ほぉ。』


…すげぇネーミングだな…


『○○ちゃんのファンなの?あの人?』


マツが聞く。


『なんか急になんすよねー。少し前から
○○ちゃん○○ちゃん言い出して。』

『…ふーん』

『○○さんも気持ち悪がってて、
まぁだからって常連さんだから
無下にも出来ないし…困ったもんですよ』


そう言う後輩くんに思わず吹き出す。


『あなた結構声低かったですよ?』


俺の言葉にウシシと白い歯を出して
笑った後輩くんが


『なんかすげぇ
エリートらしいんですよね、あの人』


と言いながら金髪サングラスの
勤めてる会社名を言った瞬間に
目ん玉飛び出るかと思った。


だって俺と同じ会社だったから。


『いい会社勤めてやがりますよね〜』


…ありがとう、後輩くん。
俺もその会社に勤めているよ。


心の中で感謝してそれ以上は
言わないようにしといた。


後輩くんが去ったあとも
やっぱりチラチラそいつを見ちゃって
なんかあんまり美味しく酒を飲めなかった。






***





彼女は神出鬼没らしい。




地元の友人と久しぶりに飲んで
帰ろうと店の外に出たのはいいものの、
やっぱりちょっと話足りなくて
ファミレスに寄った。


本当に何気なく寄ったそのファミレスに、

彼女がいた。


『おっ』

『ん?なに?』

『いや、何でもない』


思わず出してしまった声を飲み込む。


深夜のファミレスは接客も
程よく適当で、


『お好きな席どうぞ〜〜』


店員の声に従って、
彼女が微妙に視界に入る位置にある
席に座った。


適当にドリンクを注文して
俺の向かいに座る友人と喋る。

喋る…というか喋っては、いる。

んだけども。


さっきからやっぱり
視界に入る、眉間にしわを寄せながら
パソコンにかじりつく彼女が気になって仕方ない。


あくびしたり、目をこすったり。

たまにケータイ弄ってみたり。


こんな深夜のファミレスに1人で
何してんだ…?

結構前からいるっぽいし…


申し訳ないけど友人の話なんて
ずっと右から左状態になりながら
適当に相槌を打った。



『終電そろそろだね』


意識を半分彼女に持ってかれている俺の目の前で
友人が腕時計を見ながら言う。


『あ、もうそんな時間?』

『明日も仕事だろ?今日は帰るか。
とりあえずまた休みの前日にでも飲もうぜ!』


友人の言葉に頷きながら
楽しかったわ〜〜
と、伝票を取って


『さっき飲み屋で多めに出してくれたから
ここは俺がおごるよ』


そう言うと友人は
ちょっと嬉しそうにしながら
ご馳走様ーと言った。


終電の時間を気にしながら
店を出ようとする前に
もう一度彼女に目を向ける。


…帰んないのか?


帰る気配なんて全然無い彼女。

相変わらずパソコンに向かって
眉間にしわを寄せている。


『ごめん、俺トイレ寄ってから帰るわ!』


気づいたら友人にそう言っていた。


『おお、了解。また連絡する!』

『んぉー。』

『じゃーなー』

『おやすみー』


友人に手を振って駅に歩き出した
友人の後ろ姿を確認してから、

もう一度席に座り直す。


…何してんだ?あの子。


こんなど深夜に女の子1人で
何やってるんだろう。


終電、もう無くなるよ?

家ここから近いの?

だとしても帰り道真っ暗だよ?


いろいろ考えるけど
声をかける事もなく観察し続けた。



遂に終電の時間が過ぎた。


てか俺も何してんだろ。
まぁタクシー捕まえればいっか
なんてのんきな事を考えていると、


彼女がバックをゴソゴソし出した。


お、やっとですか。


帰る支度をするのかと思いきや


『エェェ〜〜…』


彼女はコンタクトを外しだした。


黒縁のメガネを掛けた彼女の目は
相当レンズの度数が強いのか
さっきよりも少し小さく見えて
それがおかしい。


『家じゃねんだから…』


もうリラックスモード全開の彼女に
笑いが止まらなくて
手に持ってるコーヒーが震えで波を打つ。


震えながらも飲みきったコーヒーの
おかわりを取りに行って
席に戻ると、彼女が電話していた。


人は全然いないけど
店内って事で気を使っているみたいで
小さな声で話すその会話は
何を言ってるか聞こえない。

でも通話中ニコニコ話していた彼女が
電話を切った後に真剣な顔で


『…っうし!やるか!!』


と、デカイ声で言って、
さっきまで気使ってた意味(笑)
ってまた笑いが止まらなかった。



最早ガン見した。

さっきまではチラチラ見てたけど
最早ガン見した。

でも彼女は俺の視線に
全く気づかなかった。




いつの間にか意識を飛ばしてた俺が
ハッと目を覚ますと、
腕時計の針はもう2時半を指していて、

慌てて彼女に目を向けると


達成感満載の顔で
両手を上に上げて伸びをしていた。


まだ居てくれた事に少しホッとする。


パソコンをまた少しいじった彼女は
肩の力を抜きながら
机に突っ伏し始めた。


何やってたか知らないけど、
無事に終わったのかな…?


女の子1人でこんな時間まで
危ないなー、なんて思っていたら
机に突っ伏した彼女の身体が
ゆっくりと上下運動しているのが見えた。


まさかな、って思うんだけど
なかなか起き上がらない彼女に
遂に俺はカップを手に持って席を立った。





『お疲れさまです』


カップを机に置いてそう言うと、
彼女がムクリと顔を上げた。


『…』

『お疲れさま』


本当に寝てたのか無反応な彼女に
もう一度声をかけると


『…お、おつ…かれさま、です…』


控えめな返事が返ってくる。


『あれ、俺のこと忘れちゃった?
確かに会ったの1ヶ月半くらい前だけどさ〜
さみしいな〜』

『何でここにいるんですか…』


一応忘れられてはいなかったみたいだけど
警戒心丸出しの彼女に少しだけ寂しくなる。


『友達と飲んだ帰りに寄ってたの。
もう友達は帰ってったけど。

そしたら君がいたからさ、
結構前から眺めてたんだけど
すごい集中力だったね。
全然気づいてくれなかった(笑)』


向かいのソファに腰掛けながら説明すると
彼女は目線を少し外しながら
2、3度頷いて、メガネを外した。


度が強いと思っていたメガネは
覗き込んでみるとやっぱり度が強い。


『うわ、度強いね。
俺といい勝負かも。』


自分くらい強い度数のメガネを
使う人を久しぶりに見て
そう言った俺に


『天…あなたも目悪いんですか?』


明らかな悪口が聞こえた。


『え、今天パって言おうとした?』

『いえ…』

『失礼なやつ』

『その言葉そっくりそのまま返します』


あ、まだケータイ誘拐犯って言った事
根に持ってるんだ。
やっぱりこの子面白い。


『俺ね、福田悠太っていうの。
福ちゃんって呼んでもいいよ。』


自己紹介してあげたのに
一向に名乗って来そうにない彼女の
パソコンを見る。

パソコン画面には
数字がたくさん羅列してあった。


『これやってたの?』

『はい。明日の…てもう今日か…
朝一で本部に提出らしくて。』

『ふ〜ん』

『間に合って良かった…』


体の力が抜けた座り方をする彼女は
本当にホッとしたって感じで、


『俺さぁ、何で君がフリーターやってるのか
ちょっと気になるんだよね。』


思わずそう質問してしまった。


『…はい?』


明らかに怪訝そうな彼女。


『アレからあのお店…居酒屋ね。
ちょいちょい行ったんだけどさ、
いつ行っても君いなくて。』

『…』

『あの若い男の子は何故か毎回いてさ、
仲良くなっちゃった(笑)』

『…はぁ…』

『で、君のこといろいろ聞いたら
バイト3個掛け持ちしてる
フリーターさんだって聞いて。』


彼女が頬を膨らます。


…ごめんね、後輩くん。
キミ、怒られちゃうかもしれない。


『あの居酒屋でも店長から
信頼されてるみたいだし、
この仕事だってバイトがやれるような
内容じゃないと思うんだよね』


スクロールしてもスクロールしても
終わりが見えない数字の羅列を眺める。


『見たところ仕事が出来ないわけでも
ないみたいだし…
バリバリ働けると思うんだけど。』

『…』

『実際に正社員にならないかって
言われたりしないの?』


その言葉に一瞬だけ俺の方を向いた
彼女の視線は、だんだん下に降りて行く。

下唇を噛みながら俯く彼女に、
気付けば手を伸ばして、
鼻をギュッとつまんでいた。


『なんか嫌な質問しちゃったね』


自分にとっては何気ない質問だったけど
彼女にとっては触れてほしくなかった部分
だったみたいで…


『いや…すみません…』


完全に俺が悪いのに、
つままれたせいで鼻声になる彼女を
謝らせてしまった。


『こちらこそ。ごめんね。』


つまんでいた鼻を解放しながらこっちも謝る。

今のは俺が悪い。


『これからどうするの?
朝までここにいるの?』


鼻を少し気にする彼女に声をかける。


『え、あ。どうしよう…かと』


気の抜けた返事が返ってくる。

無計画でこんな深夜まで
1人でいたのかよ…


『え、っと…』


なんて言いながら
キョロキョロする彼女に声をかける。


『仕方ないなぁ…付き合ってあげるか。』

『へ?』


ビックリした顔の彼女。


『何時に会社開くの?』

『7時には…』


7時なら俺も一回家帰って
急いで準備すれば仕事間に合うな…


『よし、なら5時間みっちり
俺の釣りトーク聞かせてあげる』


提案したように言った俺に


『いや、悪いですよ!
本当に大丈夫ですから!』


思いっきり首を振る彼女。


『いいのいいの。その代わりに
パンケーキ注文させてもらうから。』

『太りますよ、こんな時間に食べたら』

『俺ね、食べてもあんまり太らないの』

『女の敵ですね』

『まぁね』

『なら、好きなもの食べてください。
ご馳走します。
そしてお付き合い願います。』



彼女ともう少し話したい。

…ただそう思ったゆえの行動だった。





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前回、1人でワタワタと暴走して
謎の次回予告をかましてしまって
本当に申し訳ありません(土下座)


みなさんたくさんの
リプ、DM、コメント
ありがとうございます(;_;)♡


大変貴重なご意見、
本当に感謝してもしきれないです…!


エッ!!!!????
こんなに私なんかのブログを
読んでくださってる方がいるの!!!???


ってくらいの量に嬉しさのあまり
震えあがりました… ガクガク


みなさんから頂いたお声を
1つ1つしっかり読ませていただいて、
一番、多くお声を頂いた意見が、

『福田くんも岩本くんも読みたい!』

でした。


なので…


福田くんと岩本くん、
交互に更新していこうと思います!


どっちも読みたいと言って頂けるなんて
本当に幸せ者すぎて
そろそろ私の身に何か起きるんじゃないかと
思うくらいに幸せ過ぎて怖いです…w


主人公の女の子のタイプが
全く違うので頭こんがらがりそうですが(笑)
頑張りたいと思います!


あたたかい目で見守って頂けたら嬉しいです。

更新した際は是非、
暇潰しにでも目を通していただければと
思います。


リプ、DM、コメントも、もちろん
RT、イイネも本当に
力を頂いております!


みなさん本当にありがとうございました!